装置概要

機種:パーキンエルマー社製 2400ⅡCHNS/O型

元素分析とは、サンプル中に含まれる炭素(C)、水素(H)、窒素(N)の重量百分率を測定する分析方法です。

【測定の流れ】

  1. サンプルはスズカプセルに包まれ、925℃に加熱された燃焼管に落下します。
  2. 純酸素ガス中で静的燃焼が起こり、スズの発熱反応により1800℃以上の高温でサンプルが分解・燃焼します。
  3. このとき発生したガスは、燃焼管部にある酸化触媒によって完全に酸化され、CO₂(炭酸ガス)、H₂O(水蒸気)、NOₓ(窒素酸化物)が生成されます。
  4. 同時に生じるハロゲンなどの妨害元素は、各種の試薬で除去されます。
  5. その後、ガスは640℃の還元管部へと移動し、還元銅によりNOₓがN₂(窒素)に還元されます。また、燃焼時に使用された過剰な酸素もここで吸収されます。

ガスの検出と分析

  1. 燃焼後のガスは混合瓶に集められてよく混合され、一定の温度・圧力に保たれた状態で分析されます。
  2. 分離にはフロンタルクロマトグラフ法を使用し、検出には熱伝導度検出器(TCD)が用いられます。

パーキンエルマー社製2400ⅡCHNS/O型

仕様

測定元素 C, H, N (CHNモード)
測定方式 カラム分離方式(フロンタルクロマトグラフィ)、TCD検出
燃焼方式 純酸素中の静的燃焼
サンプルタイプ 固体、液体
サンプル量 0~500mg(通常の有機物は1~3mg)
測定元素の含有量およびマトリックスにより制限される
キャリアーガス ヘリウム
ファーネス温度 燃焼管 100~1100℃
還元管 100~1100℃
分析範囲 C: 0.001~3.6mg
H: 0.001~1.0mg
N: 0.001~6.0mg
分析確度 CHNモード≦0.3%(ヘリウムキャリア)
分析精度 CHNモード≦0.2%(ヘリウムキャリア)
測定について

  1. 測定は、原則として依頼分析にて行います。
  2. サンプルは、1サンプルにつき10 mg以上ご準備ください。10mg未満の場合は、測定依頼時に必ずご連絡をお願いいたします。
  3. 試料(細かく粉砕したもの)は、小瓶に入れてご提出ください。
  4. 1回の測定には、おおよそ2 mg前後のサンプルを使用します。
  5. 1つのサンプルにつき3回の測定を基本とします。
  6. 有機化合物で組成が明らかな場合、測定値が理論値の±0.4%以内であれば、1回の測定で終了することがあります。

標準物質
CHNモード:アセトアニリド
CHNSモード:シスチン
※他の標準物質の使用をご希望の場合は、事前にご相談ください。

利用料金

1サンプルあたり:2500円(学内利用者のみ)
ARIM事業による利用の場合は別料金(詳細は にてご確認ください)

測定依頼方法

以下の項目を明記のうえ、担当者:林までメールでご依頼ください。

  1. 依頼者所属、氏名
  2. 連絡先(e-mail address, TEL, FAX)
  3. 経理責任者(利用料金請求書宛先)
  4. 測定希望日時(平日のみ)
  5. 測定試料(形態、数量、特性(毒性)等)

 ※有機化合物で組成が判明している場合は、「元素分析申込書」を添付してください。
  組成情報のないサンプルの場合は申込書の提出は不要です。

担当者

管理責任者:応用物質化学専攻 教授 大槻 主税

連絡先:
全学技術センター 技術職員 林 育生  
[内線] 4555
[e-mail] ihayashi【a】etech.engg.nagoya-u.ac.jp

*【a】を@に置き換えてください。

設置場所
工学部3号館113室